忍者ブログ

Lycoris-曼珠沙華-

ここは柚浦満月(ユウラマンゲツ)が運営する小説サイトです。                                                        ♂同士の恋愛要素を多々取り扱っております。                                                        興味がない方やこのようなジャンルに嫌悪感を持たれる方は『戻る』あるいは『×』にカーソルを持って行き左クリック連打しましょう。           その他にアニメ・マンガの感想やサンホラを中心に歌詞なども載せています。

[223]  [222]  [220]  [219]  [218]  [217]  [216]  [215]  [214]  [213]  [212

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

-七夕フェア- ①土銀



-七夕フェア- 一覧記事


第一弾 土銀

とりあえず書き上げるのに半日以上かかりました。

・・・・・第四弾まで・・・行き着かないかも。。。orz←

早くも挫折気味な柚浦ですがこれを完遂したらなんか新境地が見れそうな気がするので頑張りたいと思います。。。



大まかな解説。。。

―――梅雨明け間近のジトッとしたカンカン照りの7月7日、万事屋居間にて。

あまりの暑さにテンション下がりまくりの銀時・土方・新八の3人。

そんな3人のテンションなどお構いなしに神楽が持って帰ってきたのは短冊の束だった。

神楽の提案で短冊に願い事を書くことになり―――









-星に願いを 胸に誓いを-
 
 
「まだ7月頭だってぇのに、いつ来てもあちぃなここは・・・」
 
「文句言うなら帰れぇ・・・新八ぃ、扇風機ぃ。」
 
「そんな便利なものここにはないことぐらいあんたが一番知ってんでしょ。」
 
 
その日の万事屋の雰囲気は最悪だった。
 
この日に限らず、梅雨明けを間近に控えたこの時期。
 
冷房機無しの室内は文字通り地獄。
 
仕事のない銀時と新八、非番を持て余した土方の3人は万事屋の居間で灼熱地獄にうなされていた。
 
 
「ったく、人口密度増やしやがって・・・」
 
「てめぇそれ俺に言ってんのか。」
 
「おめぇ以外に誰がいんだよ。」
 
「ッせーな!暇だったんだよ。」
 
「そうかよ。熱い思いしてまで逢いに来てくれるなんざ、銀さん愛を感じちゃうなぁー」
 
「ばッ!ッざけたこと言ってんじゃ」
 
「あんた達、暑苦しいんでやめてもらえません?ほんと・・・」
 
「あー・・・銀さんもーダメ。パチンコ行って涼んでくるわ。」
 
「そんな金がどこにあるんですか。」
 
「・・・・・・とーしろ「ざけんな。」
 
 
不毛な言い争いを続けても室内の温度は相も変わらず。
 
やがて誰も口を開かなくなり妙な静寂が訪れた万事屋に、ドタバタと足音を響かせながら近づいてくる影があった。
 
 
「銀ちゃんッ!新八ぃッ!」
 
 
バンッと激しく戸が開き勢いよく居間に入ってきた神楽。
 
片手には紙の束を持っている。
 
 
「どうしたの?神楽ちゃん。」
 
「神楽ぁ・・・熱射病なりかけの頭に響くからあまり大声出さんでくれぇ」
 
「ネッシャ・ビヨウとか喰ってる場合じゃないアル銀ちゃん!」
 
「いや、喰いもんじゃねーし。」
 
「マヨラも来てたアルか。丁度いいアル!みんなで願い事書くネ!」
 
「「「願い事?」」」
 
 
神楽は居間のテーブルに持っていた紙の束をバンッと叩きつけた。
 
よく見るとその紙は縦に細長く、上に小さな穴が空いている。
 
 
「これ・・・短冊?あ、そういえば今日って!」
 
「七夕アル!織姫と彦星が天の川の上で1年に一度だけ逢える素敵な日アル!」
 
「いったいどこで覚えて来たんだ?」
 
「公園で紙芝居してたネ。これに願い事書くと願いが叶うって言ってたヨ!」
 
「随分と極端な話だなぁ・・・」
 
「でもいいですねぇ。することもありませんし、書きましょうよ。願い事。」
 
 
そして各々願い事を短冊に書き始めるのだった。
 
それからしばらくして自分の願い事を書き終えた銀時は、短冊を脇に置き他3人の願い事を観察することにした。
 
 
【世界一の美貌 神楽】
 
(なんとなくそんな気はしてたが、たとえ叶わなくても八つ当たりだけは勘弁してくれよ・・・)
 
【給料UP 新八】
 
(俺への当てつけか?見なかったことにしておこう。)
 
【治安の維持 土方】
 
「・・・・・おめぇのそれはスローガンか?」
 
「あぁ?てめぇのその非現実的なふざけた願いに比べりゃマシだろうが!」
 
「でッ!!」
 
 
土方は机の脇にあった【不老不死】と書かれた短冊を鷲掴んで銀時の額にベシッと打ち付けた。
 
そのやり取りを苦笑いで眺めていると、新八は思い出したようにはっとある疑問を抱いた。
 
 
「そういえば神楽ちゃん。笹の葉はどうしたの?」
 
「ササノハ?何アルかそれ?」
 
「なんだ、笹は貰えなかったのか?」
 
「願い事を書いた短冊は、笹の葉に吊るして飾るんだよ。そのあと川に流したりするんだ。」
 
「マジでかッ!?知らなかったアル!ササノハ手に入れてくるヨッ!」
 
 
そう言って勢いよく万事屋を飛び出して行った神楽。
 
数十秒後、遠ざかったはずの足音がまた近付いてきたかと思うとバンッと激しく戸が開き神楽が戻ってきた。
 
 
「え、どうs」
 
「ササノハって、どこで売ってるかわからないアル。」
 
「「「・・・・・」」」
 
「・・・行って来いお父さん。」
 
「って誰がお父さんだコラッ!!眼鏡が行きゃぁいいだろーがッ!」
 
「お願いできませんか?土方さん。僕、せっかくだからお登勢さん達や姉上にも短冊を持って行ってあげようかと思ってたんです♪」
 
「そうそう。ついでにイチゴ牛乳とアイス買ってきて。」
 
「てめぇら勝手なことばっか言いやがって・・・」
 
「早くするアルマヨラッ!」
 
「・・・ったく、仕方ねぇな。」
 
 
神楽に着流しの袖を引かれ、土方は諦めたように溜息を吐きながら言うと、引っ張られるようにして神楽と万事屋を後にした。
 
 
「それじゃあ、僕も行ってきますね。」
 
 
新八も数枚の短冊を手に出かけて行った。
 
結果万事屋で一人留守番となった銀時は、だいぶ日も陰ってきて西日がいい具合に照りつける机にうつ伏せウトウトし始めていた。
 
ふと目を開けると、余った無地の短冊が視界に入った。
 
しばらくそれを見つめていた銀時だったが、おもむろに一枚を手に取ると、うつ伏せたままのぎこちない恰好で何事かを書き始めた。
 
しかし、よほど眠気が酷かったのか、書き終えると同時に銀時は深い眠りに堕ちていった―――
 
 
 
 
 
 
「ササノハ持ってきたヨ銀ちゃん!新八と飾ってくるアルッ!」
 
 
また勢い良く戸を開け放って入って来た神楽は、願い事が書かれた短冊を持ってすぐさま出て行ってしまった。
 
 
「ったく、大変だったんだぞ?笹が生えてそうなとこ見つけんの・・・なんだ寝てんのか。」
 
 
土方はブツブツ言いながら入ってくるも、銀時が眠っていることに気づくと仕方なく文句を言うのは諦め、ゆっくりと銀時の傍まで歩み寄った。
 
銀時は気持ちよさそうに寝息を立てている。
 
 
「・・・呑気に寝やがって・・・」
 
 
言いながらも、その呑気な寝顔を見ていると自然と表情が緩んでしまう。
 
尚も眠り続ける銀時の白い首筋を、一筋の汗が伝った。
 
 
「・・・・・無防備過ぎだバカ」
 
 
土方はそっと銀時の髪に触れると、ゆっくりと顔を近づける。
 
が、ふと視界に入った一枚の短冊に気付きそこで動きを止めてしまった。
 
銀時の腕に隠れてよく見えなかったが、何かが書かれているようだった。
 
手に取って見てみると、【守りたい 銀時】短冊にはぎこちない字でそうあった。
 
 
「・・・・・」
 
 
土方は黙ってその短冊を見つめていたが、それを机の上に戻すと、土方も余った短冊から一枚取り何かを書き始めた。
 
そこには殴り書きで【坂田銀時を守る 土方】の文字。
 
書き終えた後になって急に恥ずかしくなったのか、土方は一人顔を朱に染めた。
 
 
「何書いてんだ俺ぁ・・・馬鹿馬鹿s」
 
 
ぼやきながら銀時の方を見ると、さっきと顔の向きが変わっていることに気づいた。
 
よく見ると、耳元が赤くなっている。
 
 
「ッ!!?テメッ起きてやがったのかッ!」
 
 
言うと同時に銀時の首根っこを掴んで無理やり顔をあげさせた。
 
 
「ぐえッ;;ちょ、くるしッ起きたっつってもついさっきだって!お前が俺の短冊眺めてた時ぐらい」
 
「いや結構前じゃねーかッ」
 
「んなこと言ったって・・・その短冊あんま見られたくなかったからよぉ・・・あんな凝視されてっから起きるに起きられなかったんだよ。」
 
「なんでだ。別に問題ねぇと思うが?」
 
「なんか照れくせぇだろーがッ!つか、おめぇのそれはやっぱりスローガンじゃねぇかッ!もう願いですらねぇしッ学級目標ですかぁ!?」
 
「うるせーよッ勝手だろーが!」
 
「大ッ体人の願いパクリやがって!」
 
「別にそんなんじゃねーよッ!てめぇだけが守ってばっかじゃぁ、肝心のてめぇを守るヤツがいないと単純に思っただけだ!」
 
「・・・・・ッッ」
 
 
銀時は一瞬目を見開くと、視線を反らし、俯いてしまった。
 
そこには、どこか憂いに満ちた影があるようにも思えた。
 
 
「銀時・・・?」
 
「・・・・・・」
 
「おい。」
 
「・・・あの願いには、土方。お前だって入ってんだぞ?」
 
「・・・ッ・・上等じゃねーか。持ちつ持たれつってやつだ。なぁ銀時。」
 
 
土方の呼びかけに対して、ぽそぽそと返した銀時の言葉に多少驚きつつも、当然とでもいうかのように口角をあげ銀時の言葉を受け止めた。
 
土方は手を伸ばし銀時の頬に触れると、ゆっくりとこちらを向かせる。
 
銀時の表情は、やはりどこか不安が拭い去れないといった感じに歪んでいた。
 
 
「なんて面してんだ。何をそんなに心配することがある?俺がどっかでヘマする心配か?」
 
「そんなんじゃねぇよ!そんなんじゃねぇが・・・」
 
「・・・安心しろ。お前がお前の守りてぇもんをしっかり守れるように、俺がお前を守ってやる。」
 
「・・・土方・・んッ」
 
 
土方の唇が銀時の唇に優しく重なる。
 
しかし銀時を抱き寄せる腕は、決して放さないという誓いを立てるかのように力強かった。
 
銀時はその思いの強さに、胸が熱くなるのを感じた。
 
吉原の平穏――― 神威の存在――― 高杉との因縁――― 春雨の脅威―――
 
今銀時の中を取り巻く様々な問題。
 
それらの問題全てと、果たしてどこまで向き合うことが出来るのだろう―――
 
不安は拭っても拭い切れない。
 
しかしそれでも、共に刀を握り戦ってくれる者がいる。
 
互いの背中を預けられる者がいる。
 
それだけで、今までの重みが嘘のように軽くなるような気がした。
 
“必ず、守ってみせる。”
 
銀時自身もその誓いを立て、土方の背に腕を回しきつく抱き寄せた。
 
銀時の閉じられた瞳から、一筋の涙が伝った。
 
土方は見ぬ振りをして銀時の頭に手を回すと、自身の肩口に抱き込んだ。
 
二人を包む静寂の中、神楽が自分達の名を呼ぶ声が聞こえた。
 
 
「・・・・・行くか。」
 
「ん?あぁ」
 
 
銀時がくぐもった声で呟くと、土方は腕の力を緩め銀時から離れた。
 
銀時の表情に、先程までの陰りがなくなっていることがわかると、ホッと胸を撫で下ろした。
 
銀時は立ち上がり、卓上の2枚を引出しに仕舞う。
 
すぐ後ろの窓の戸を開け、空を見上げた。
 
辺りはすっかり暗くなり、夜空には美しく輝く星の運河が流れていた。
 
眺めていると、銀時がポツリと言った。
 
 
「・・・明日も暑くなりそうだな」
 
「ハッ、そっちかよ。」
 
「何言ってんだおめぇ、重要なことだぞ?明日は仕事入ってんだ。日に焼けんの嫌いなんだよ。」
 
「女みてぇこと言ってんじゃねぇよ情けねぇな・・・」
 
「うるせッ」
 
 
銀時は言うと同時に体の向きを変え玄関へと向かう。
 
その背をぎこちない笑みで見つめながら、土方も後を追って万事屋を後にした。
 
 
 
夜空を駆けるその川は広く、どこまでも長く、
 
彼らの往く(みち)を指し示すように流れてゆ―――
 



―――――――――――――――――――――――――――――――――――

せっかくなので、炎上編とかが終わった後というのを前提で書かせていただきました。

そっちの方が色々と美味しいので♪

関連させてまた別のが書けそうだし。。。´w`*

にしても、今回のはかなぁり甘いですねぇ・・・´ω`*

いままで書いた中で一番甘いんじゃないかな?

ギャグも控えめにしたし。。。

似た者同士なこいつらが可愛過ぎていけませんッッッ

悪の手先(神威)に狙われるヒロイン(銀時)を守るために奮闘する主人公(土方)

こんなパラレル長編を書いてくれるネ申な御方はおりませんか?

柚浦が書いてもいいのだけど途中で挫折しますきっと。←

三つ巴で萌へ隊ッッッ!!!(*´Д`)ハァハァ

 

拍手

PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする:

-七夕フェア- ②高銀 HOME -七夕フェア-

カレンダー

04 2025/05 06
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

プロフィール

HN:
柚浦満月
年齢:
34
性別:
女性
誕生日:
1990/05/17
職業:
専門学生
趣味:
PC/お菓子作り/妄想・・・orz
自己紹介:
まとめて記事に記してます。。。

ブログ内検索

カウンター

ブログパーツ

銀時: 『劇場予告だコノヤロー! しかとッ! その目ん玉に焼き付けなッ!!』

ズザ楽しみ。。。´ω`*

忍者ブログ [PR]
Template by repe